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お客を待たせない力:リードタイム短縮

2019年11月15日

待たせないのは武器

かつてピザ屋さんで、30分以内に配達できなければ無料のキャンペーンがありました。さすがに実力以上だったようで、やりすぎとの批判でキャンペーンをやめたようです。なぜ値引きでなく早く届けることに力を注いだのでしょうか? 「お客さんに約束したのを口実に、配達するバイトをせかして効率UP~」でしょうか? 私も経験上その気持ちは否定しませんが、少なくとも主たる目的にはないでしょう。

私はピザなどのファーストフード店の魅力は、値段が安いものを食べられることが一番ではないかと考えています。「食べたい!」との要求に短時間で答えてくれて、自身の次の仕事にすぐに取り掛かれるのが魅力だと感じます。仕事の時間の価値は、管理費用も考えると多くの場合で1~2円/秒になることが多いと思います。すなわち、30分1800~3600円。仕事中にピザ待っている暇ありません 。そう、すぐに食べられることは、多少の値引きよりも価値を持つのです。



リードタイムの定義

ピザ欲しいと言ってから手元に届くまでの期間、この重要な期間を(調達)リードタイム言います。この期間を短くすることはコスト以上に価値をもつこともあるのです。

リードタイムを縮めるには …停滞をなくす!

では、リードタイムを縮めるにはどうすればよいでしょうか?もちろんリードタイムの中で、割合が高い時間を減らせばいいんです。でも、その時間は?!ここで、多くの方が間違われます。自分たちが苦労しながら頑張って加工している時間だといわれる方が多いのです。そう、実は停滞している時間が一般的にリードタイムで占めている割合の高い時間です。すなわち、停滞をなくすことが重要です。 ピザ屋さんの例では調理にかかるまでの時間や、配達待ちの時間ですね。

では、どうすれば停滞をなくせるでしょうか?量産ならライン生産といったところですが、量産でなくとも次のようなことができます。

  • 大ロットでは生産せずに小ロット生産や1個流し生産をする
  • 加工機等を移動させて工程間の移動を削減する
  • 各工程の日程計画の同期をとる
  • 工程間の仕掛個数を最低限になるように管理する。(連動した隣り合う工程の場合で0~1個程度、そうでなくても1日分程度で設定すればよい)

できる範囲で少しづつでもやれば工程間の停滞が減り、リードタイムを短くすることができます。