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生産スケジューラ―

2019年5月28日

スケジューラ―は工程並び替え支援ソフト

スケジューラ―ソフトの広告をみると、まるで、何もしなくても勝手にスケジュールを作ってくれる印象をもたれる方も多いと思います。しかし残念ながら、本当の意味での日程計画を自動でつくることは現在のところできません。人が日程計画を作成するのを、あくまでも補助するだけなのです。

スケジューラ―は単位工程を、人が入力し与えられた制約条件(設備等の資源、納期など)の中で高速で並び替えるソフトです。単位工程が実際の作業の単位とあっていなかったり、何が重要な制約条件になっているかわからなかったりすると使うことができません。日程計画に悩まれている職場の多くは、日程計画でのひたすら並び替える作業に困っているのでなく、その前の段階で悩まれているかと思います。そういう職場が、いきなりスケジューラを導入してもうまく使えることは少ないと思います。

日程計画は細かければよいものではない!

荒いながらも日程計画が出来たので、より細かくしたいと思われる方が多いと思います。でも、ここで少しまってください。本当に細かな日程計画は必要でしょうか?本当は、生産の制約条件をできるだけなくした上で単純なパターンで生産できた方が、生産効率は上がりやすいのです。もし、すでにそうなっていたり、そうなりそうなのでしたら、スケジューラ導入のメリットは薄いです。下手に不必要な制約条件まで入力しようとすると手間が増えるだけで生産性がおちるだけです。

こんな時はスケジューラ

おおよそ次の条件に当てはまるときスケジューラ導入のメリットがあると思います。

  • すでに日程計画を作成することが時間がかかっているができている
  • 外せない生産の制約条件が多く、制約条件の確認に時間がかかる
  • 工程の並び替えが多く、手際よくこなしたい
  • 他システム等とデータを共有化したい

スケジューラ―ソフトを導入する前には、まずは紙やエクセルでちゃんと、日程計画を作成できるようになる必要があります。日程計画の作成の仕方は、これまで述べた「日程計画」の関連記事をご参照ください。初期の段階では、スケジュラーが欲しくなるような細かな日程計画を作成することはハードルが高く、少し荒い日程計画になってしまいます。少し荒い日程計画レベルでしたら、人が考えている時間を利用して紙やエクセルで書いていっても大した時間はかからないのです。