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標準作業を高度化するテクニック

2019年5月28日

個人単位で複数人さける、部品に注目して手順を作るなどの話をしましたが、さらに標準作業を高度化させるテクニックを述べます。 一気には難しいと思いますので徐々にレベルアップを図りましょう。

・作業はエリア単位で考える

作業手順を考える場合、多くの場合図面をみながら考えると思います。そのため手順も、一つの図面の作業が終わったら、次の図面の作業にという具合になりがちです。そうなると、移動のムダが発生しやすくなりますし、カバー類などの部品の脱着が頻繁におこってしまいます。そこで、作業はエリア単位で考えることを基本とするのをお勧めします。そのエリアでやらなければならないことは何かを、図面を横通しにみます。そうすることで、移動のムダや、部品の脱着が頻繁することを避けられます

・手待ちを明確に

検査員まちや、自動での機械加工終了待ちは発生しやすい事象だと思います。そのとき、多くの方は、ぼーっとみとくのは心苦しいので、「清掃」とか(必要でないのに)「検査立ち合い」をしていると思います。標準作業を制定する場合でも、「清掃」や「検査立ち合い」と思わず書いてしまうことが多いと思います。しかし、それは「手待ち」です。手待ちを明確に認識することで、次の改善につながっていきます。

・2Sと清掃は分ける

 2Sは生産性向上のために必須ですが、手待ち時間対策で生産場所以外の清掃を行う場合など必須ではない指示をすることもあると思います。2Sと清掃は一緒に考えがちですが、その意味は大きく異なります。2Sと清掃は明確に分けて指示をしてください。

・手待ちはまとめる

複数人作業が頻発する職場や大型機械を扱う職場などは、どうしても手待ちの発生は避けられません。しかし、短時間の手待ちがあちらこちらで発生する状況では、手待ち時間削減に向けての改善は困難です。ですから、できるだけ手待ち発生は人的時間的に限られえた範囲で発生するように持っていきます。

・手待ち中にやる仕事を考える

手待ち中にやる仕事はまずはできるだけ他の標準作業を当てはめることを第一に考えます。それだけでできないときのために、改善活動など非定常の仕事のリストを事前に作っておきましょう。

・多台もちより多工程持ち

手待ち対策で、よくあるのは複数機械を使って、複数製品の加工を行うことです。複数の受注工事を並行して施工することを考えることもありますが、それよりも、同一工事の複数工程を連続して行えないかの検討を優先してください。都合よく組み合わせ出来る複数工事の受注が舞い込まないことは多々あります。

・多能工化を推進

エリア単位での作業や多工程持ち持ちを実現するのに、多能工化の推進は必須です。各製品毎に必要なスキルを列挙し、各メンバーがどのスキルを持っているか星取表:スキルマップを作成しましょう。そしてマップができるだけ埋まるように技能教育を推進です。

 ・複数人作業の開始と終了を明確に

前述のとおり、複数人作業は効率の悪化が避けられず最低限になるように心掛けなければなりません。それには複数人作業の開始と終了を明確にすることが重要です。