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手番管理で職場の日程を繋げる

2019年5月28日

ネック工程の平準化の次は、それ以外の工程をネック工程に連動させる段階になります。 ここで、気をつけていただきたいのは、ネック工程では稼働率を少しでも高まれば、生産能力があがり新たな受注を取り込めるなど、効果が大きいですがそれ以外の工程では、そういうことはありません。稼働率が活用できるのは過去の設備投資の判断の良否など限られた範囲になります。それよりも可動率(設備を使いたいときに使える率)を気にしましょう。(可動率の詳細は、後日別途記載したいと思います。)

工程(職場)連動は手番管理で始める

主工程職場と他工程職場を連動させる仕組みとしては、量産では「かんばん」をつかったやり方が有名です。主工程である組み立てラインで部品を使うと、部品と一緒についていた「かんばん」が前工程職場に返送されて、その返送された「かんばん」をきっかけにして、追加の部品製作が行われる仕組みです。主工程職場とその前工程職場との関係が安定している量産工場では非常によくできた方法だと思います。しかし、非量産の工場では、なかなかそういうわけにはいかないことが多いです。そこで、比較的簡単にできるのは、手番管理で始める方法です。

例えば、ある職場の担当工程の実作業時間を1日とします。次の職場の必要日の一日前に着手すれば、最短では間に合うのですが、それでは職場の平準化計画が破綻してしまします。(量産系工場のように次の職場の生産計画と完全に同期化されている場合は除きます。)

そこで、例えば7日間をある職場に与えて、その期間ないに仕事のやりくりをするようにします。ここでいう7日間が「手番」にあたります。この手番を各製品に割り振っていきます。なお実作業時間の大きな違いでは手番の長さを変えなければなりませんが、多少の違い(実作業時間0.5日や1.5日など)では気にする必要はありません。手番の中で大きな割合をしめているのは、停滞時間ですので。(私は、ほとんど手番7日間の設定で、それなりにまわすことができました。)

後工程引き取り

手番を決める順番は、ネック工程の日程を決めた後は、原則後工程から順に前工程にさかのぼる形で各工程の納期を決めていきます。そして各工程ではその納期を守る形で、平準化を考慮しながら日程計画をきめます。これで、粗いながらも各職場の生産が連動した日程計画を組むことができるようになります。