購買部品のフォロー
購買部品を購入するとき、品質や納期などの諸条件をしっかりと決めて発注することが重要です。しかし、残念ながら「そんな納期でできない」との回答や、黙ったまま納期遅れをしてしまうメーカーが多く存在しています。それをなくすのにはどうすればよいでしょうか。
納期対策のステップ
ステップ1 各工程(職場)の製作順毎に必要な部品リストから、発注先・納期別部品リストを作成する
まずは、いつどこで何が必要なのかをはっきりさせることが重要です。納期が多少おくれても10中89なんとかなる状態だと、まじめにフォローする気にはなれません。仮に納期が遅れても、「いつもと同じで大丈夫!」と考えてしまします。大丈夫でもなかっても「運が悪かっただけ」と考えやすいです。このような状態ですと、改善に対する向上心は生まれません。
ステップ2 外注先の生産管理状況を確認する
次に購入先状況の把握が重要になります。
- 平準化計画できているか
- フォロー漏れを防ぐ体制ができているか
- 納期を守ろうとする意識があるか
ステップ3
- 発注先・納期別部品リストを定期的に更新し、継続的に発注先にながすようにする。
- 定期的に発注先・納期別部品リストに基きフォローをかける。
- 大口取引先には、できれば、引き合い予定品も時期や数量等を事前に流すようにする。(どんなにしっかりとした発注先でも、いきなり大量の注文をだしていたら対応しきれない場合があります。)
ステップ4 納期順守率をコスト等に換算計算し、発注先選定に反映する
購買管理の留意点(コスト・納期だけでない)
発注先選定にはコストだけになりがちですが、
「適切な取引先選定」・「品質」・「数量」・「納期」・「価格」
の、購買管理の5原則で述べられる視点でみなければなりません。「品質」・「数量」はいうまでもないでしょう。なお、適切な取引先選定とは、財務状況や法令順守状況などです。最近はブラック企業が悪さをして安く作った製品を入手した場合、発注元まで社会的責任を問う声が強くなっているので注意が必要です。
購買先に出向こう
多くの部品類を購入している重要な発注先については、上記の視点に基いて監査をすることも重要です。しかし、取引量が少ないと監査をする費用もかかりますので、そこまでの対応はしにくいです。また、しっかりとした視点で監査することも一朝一夕にではできません。その場合でも何かのついででよいので、購買先にちょっと顔を出してみてください。それだけで不思議と品質や納期がよくなることが多いのです。やっぱり人間顔が見える相手に、しっかりと対応しようと思う方が多いのでしょう。
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