プロセス管理 あなたは何から何を作る?
最近プロセス管理の重要性が盛んに言われています。ISOでも2015年版ではプロセスアプローチが前面に出てきました。そこで、プロセス管理について皆様と重要性を再確認したいと思います。
材料を加工して製品を送り出す
製造メーカは、材料を加工して製品を送り出すのが使命です。この加工プロセスをコントロールすることが重要です。加工プロセスは手順(標準作業)として明確にして管理します。また、加工する人や設備の資源を明確にすることも重要です。そして、人にはどのようなスキルが必要か、また誰が保有していて加工が可能で許されているかを明確にします。設備には保全方法などを明確にします。また加工プロセスが正常に機能しているか、その監視検証方法を明確にして、実施していきます。このようにして、プロセス管理は行います。実現できているか否かは別としてごく普通のことですよね。このような考え方がプロセス管理です。
社員旅行は何を生み出している
しかし企業の規模が大きくなると、製造業でも直接製造にかかわらない人が多く出てきます。例えば社員旅行を計画する総務部門担当者はどう考えますか?インは予算や上位計画だとしてもアウトは何でしょうか? 無事イベントをやり遂げて家に帰ること??ちょっとおかしいですよね。製造メーカは材料を加工して製品を送り出すことが基本のプロセスだったはずです。総務部門担当者はメーカとしてのプロセスに貢献するものをアウトプットとして出すのが基本になります。ですから社員旅行のプロセスは社員の士気を高めて生産性向上につなげることが重要です。もし社員旅行が生産性向上につながっていなければ、計画を練り直すか、社員旅行をやめて他の士気を高める手段に変えなければなりません。そう、現在社員旅行をやっていない会社が増えたのは、社員の士気を高めるプロセスとしては昔ながらのやり方では士気が上がりにくくなったからです。もし、社員旅行を単なる伝統として続けていたなら、皆が嫌がる中だらだらと続けてしまい生産性を低下させてしまいます。
そして手順(標準作業)が社員旅行の計画運営マニュアル、人・設備は総部担当者のスキル評価や外注先の旅行会社の評価などです。担当者には教育育成が必要です。また監視測定検証方法は旅行後のアンケートや聞き取りなどでしょう。もちろん形だけのアンケートではだめですので、旅行の前後で生産性がどう変わったか有効性確認は必要ですね。ここまでやれれば素晴らしいです。
意外に多い?!非効率なプロセス
社員旅行以外ではどうでしょうか? すべてのプロセスが有益な製品を作り出すことに向いていますか?プロセスは効率的な形で標準化されているでしょうか?? 私はこの問題を考える時「日本人の生産性は悪い」と言われるのがいつも胸にささります。プロセス管理の視点から業務を見直してみると改善すべき点が多くでてくると思いますので、まだ考えたことがない方には、是非にもお勧めします。
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