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IC(RFID)タグに挑戦

2019年6月23日

ここ数年ICタグは、バーコードなどに代わって様々な分野でICタグが使われてきています。アパレル業界の製品管理、電車のICカードなどが有名です。一方工場などでは、なかなか広がりを見せていないように感じます。IoT(Internet of Things)がこれだけ世間を騒がせているのにもかかわらず、多くの工場では本格導入の手前で見合わせている感じがあります。そんな中ICタグを導入して使ってみる機会がありましたので、感想を述べたいと思います。

ICタグが広がらない原因

第一には価格がまだ割高なことです。アパレルなどの大量に消費する業界向けで10円台/1枚(1ロット10万程度)からと言われています。製造業にあいそうなタグだと、50円/1枚近く(1ロット1万枚)しています。製造業で作業者1秒当たりのコストは1~2円程度ですので普通のタグと比べて1枚あたり25秒から50秒の合理化メリットがないと、コスト的には魅力がありません。

第二には安いタグは耐熱性や耐候性がなく、金属に直接はれないなどの欠点があります。これらに対応するタグは1枚300円くらいからと高くなってしまうことです。安いタグをうまく使うか、1枚300円でも元がとれる用途での活用をするかになります。

第三には複数のタグを同時に読み込んでしまうことです。必要なタグを同時に読み込むことは効率化につながるので大きなメリットになるのですが、読み込みたくないタグまで誤って読み込んでしまうことがあることです。使い方をよく考えなければなりません。

第四には簡単に工場にそのまま導入できるアプリがないことです。プログラムを組める方ならなんとかなりますが、専門家に頼むと数百万円とかかってしまいます。

こんな人にはICタグ導入検討の価値あり

上記で書いた通り今慌てて工場に導入するメリットは少なそうです。大きな投資をしてICタグを導入するよりも今ある資源で管理方法の改善を考えることが改善の王道です。しかし一方ではIOT技術が今後一気に広がると、その波にうまくのれた企業が、次の競争で優位にたてると考えます。そこで、もし次のような条件にあてはまるなら、ICタグ導入検討をしてみる価値はあると考えます。

  • 部品や製品の照合管理に手間がかかっていて1個あたり1分以上かかっている
  • 治具類の照合管理を頻繁に行っていて1治具あたり1分以上かかっている
  • 自分でちょっとしたプログラムが組める
  • 新しい技術に挑戦してみたい

IoT(Internet of Things)とは

ものがインターネットを通して情報交換することで相互に制御するしくみ。工場なら製品や設備・治具類ですね。定義はインターネットとありますが、工場ではまずは社内ネットワーク(イントラネット)からだと思います。生産計画が発行されて部品搬入が検知されると自動で加工がはじまる。また設備が異常値を感知すると保全を催促する信号をだすとともに、他の設備を使う生産計画に更新されて、材料もそちらに自動で搬送される。このような工場が近い将来一般的になるのかもしれません。

私が選んだICタグへ続く https://tu-ju.com/2019/06/23/post-501/