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物流サイズを決めよう

2019年7月26日

これまで物流に関することをあまり書いていませんでしたので、何点か書いてみようと思います。で、何から書こうか迷ったのですが、多くの人にとって身近そうなところで物流におけるサイズについてから書いていきます。製品や組み立て品、さらには箱に物を詰める時など、物流について考えずに無頓着に決めてしまっていることをこれまで多く関わってきたからです。そこで、気を付けたいサイズや重さを順に述べていきます。

重さ30Kg

これは労働基準法で18歳以上の女性が断続的に取り扱うことが許されている重さです。昔なら男性が持てばいいで終わっていましたが、製造業・物流業界とも女性の社会進出が進んだ現代においては、この値は非常に重いものがあります。例えば、多くの宅配業者は30㎏以上の荷物を扱わなくなりました。重さが30Kg以上では物流コストが一気に跳ね上がりますので、できるだけ超えないようにしたほうがよいです。なお、継続作業では20Kg以上で女性は不可になりますので、工場内のハンドリング作業等では気をつけてください。もし男性ばかりの職場でしたら法的規制はなくなりますが、健康安全面や生産効率を考えると女性への法的規制を男性に準用することは悪くないと考えます。

パレットサイズ(1.1mx1.1m等)

手で運ぶ重さ30Kgの次にハードルになるのはパレットサイズかと思います。パレットに乗るか否かでフォークリフトで簡単に運べるか否かが変わってきます。パレットの大きさはJISで定められていますが、業界により多くの種類があります。できるだけ自分の業界で多く使われているサイズに収めることができれば非常に便利です。それを超えても社内での運搬なら、フォークで運べて棚等に収納できる範囲を設定することにより、効率がUPします。

幅2.5m×高3.8m×長さ12m 総重量20t

上記の値は一般の道を特車申請なしで走行できる車輌(トラック等)の値です。これを超えると一部例外を除き特車申請が必要になり気軽に輸送できなくなります。なお実際の積み荷の大きさはトラックの外形によって左右されますので、4t車平ボディーの標準サイズ、幅2.15m×高2.2m×長さ6.4mを超えると要注意です。

幅3.0m~3.5m

幅3.0mからは特車申請をしたうえで夜間での走行が義務付けられる大きさです。幅3.5mは特車申請での許可が下りやすい上限のラインです。もちろん走ろうとしている道路によって異なります。個別にちゃんと調べて申請する必要があります。許可には基本的には何か月かかりますので計画的に。(運送会社がよく走る路線を事前にとっていることもあります。その場合はすぐに輸送ができます。)なお、それ以上の大きさでも許可は下りることもあります。まずは物理的に輸送が可能であることが第一で、公益性や他に代替手段がないことなど色々条件があるようです。

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