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物流用語のはなし

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一般的によく使われている物流用語が何を意味しているかを簡単に解説してみたいと思います。また少し私見もおり混ぜてみました。

サプライチェーンマネジメント

部品供給業者から最終消費者までに繰り返される部材供給~製品出荷のサイクル(鎖)を、全体最適の観点で最適化しようという考え方です。物の流れはもちろんですが、物の製造計画なども繋げることで、全体の仕掛在庫・完成在庫を極小最適化しリードタイムを短縮し、全体コストの削減を行うことです。

サプライチェーンマネジメントの広義の定義だけで判断すると、MRPやERPなどのソフトもサプライチェーンマネジメントを実現するために必要な重要なパーツの一部と言えると思います。ただし、それが社内にとどまらず、関連するメーカ同士で情報をやりとりして、全体の最適化を目指すものだと言えると思います。私の個人的意見としては、古典的なこれらのシステムが、社外と上手く情報をやり取りすることだけでも、サプライチェーンマネージメントの実現や深化につながると考えています。

ただし、MRPやERP単体には押し出し式の計算を行う機能しかありませんので、そのまま使うと団子生産になり、在庫があふれてしまいます。そこで計画面などでサプライチェーンマネジメント系のソフトを頭脳として併用することで、より最適が図れます...理屈としては。というのはMRPやERPを導入するだけでもハードルが高いのに、ここまで一気に行ける企業がどの程度あるか少し疑問です。多くの企業にとっては、頭脳の部分は当面人の頭で考えるほうが無難な気がします。

EDI(Electronic Data Interchange)

「電子データ交換」のことです。企業間がネットワーク経由で注文書・納品書・図面・仕様書など様々なデータをやりとりします。大量の取引の処理の事務効率化はもちろん、サプライチェーンマネジメントの高度化にも重要な役割を担うでしょう。現在ISOで規格化されています。

ロジスティクス

日本語に訳しにくい言葉ですが、あえて言うなら「物流最適化を目指す戦略」あたりかと思います。もとは軍事用語で兵站を表しています。戦場の最前線に武器弾薬食料を戦略的に供給しつづける行為です。すなわちロジスティクスは、お客さんや組立工場が経済活動を継続して勝利するために、製品・部品を途切れないように効率的に供給しつづける行為と言うイメージです。とはいえ、街中に「ロジスティクス」との言葉があふれかえっている昨今では、単に「物流」をかっこよくしただけの意味に成り下がっている気がします。とはいえ、多量の製品・部品を社内外で運搬する必要のある企業にとっては、物流は生命線で「ロジスティクス」をどう考えるかが非常に重要と言えるでしょう。