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工業立地

実際の形のある物を生産する工場は、部品製品類の輸送にかかるコストは多少の大小はあるものの、大きな割合を占めていることが多いです。ですから工場がどこに立地するかは、非常に重要となります。新しい工場を建てるときや、老朽化等で移転するときなどに参考になりそうなことを簡単にまとめました。なお今ある工場が下記から大きく外れる場合は、輸送費等のコストが割高になっている可能性もあります。

原料指向型

原料がかさばるものから製品を作る場合は、原料の生産地に工場を立地させると輸送費が安くなり有利になります。代表例は製材工場などです。

臨海指向型

原料がかさばるものから製品を作る場合は、船で安く大量に輸送できる臨海部に工場を立地させると有利です。原料指向型よりも原料の輸送費はかかりますが、複数の原料生産地から原料を集めることができるなどのメリットがあります。代表例は製鉄工業などです。また、陸上輸送が困難な大きな製品を作る場合なども、臨海指向型となります。

臨空指向型

売価に比べて製品の大きさが非常に小さいもので、世界に消費者が点在している場合に有利になるのが臨空指向型です。LSIやエレクトロニクス機器などがその代表です。

市場指向型

完成後の輸送がかさばる製品を作る場合は、市場指向型となります。代表例としてはビール業界や印刷業界が挙げられます。(出版業界もよく上げられますが、原料(出版関係者や取材先)指向型だと思っているのは私だけ??)

労働指向型

主に労働集約産業等で安い労働力を求めて工場を立地するのが労働指向型です。ただし安い労働力といっても、将来にわたって安いわけではありません。経済発展後の将来、市場としての魅力がどうなるかも重要な要素かと思います。また高度に教育されているや、必要なスキルを持った人材を集めやすい等も、労働指向型に入ると思います。

以上簡単にまとめてみました。多くの場合は現在働いている人の関係などで、場所を移ししにくいことが多いでしょうがご参考まで。