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検査と加工改善

2019年5月30日

検査・確認を減らそう

次に優先的に減らしたいのは、検査・確認行為です。まずよくある事例では、外注部品等の品質が悪く、作業者が確認や場合によっては修正に時間がかかっていることです。もちろん、外注管理をしっかりして、不良品が入ってこない用にしたり、不良品を返品したりすることが重要なのですが、作業者が直すことが通常化されてしまっていて、管理者もあまり気が付いていないケースがあります。不良連絡票を記載するなど外注先メーカー等へのフィードバックは徹底するように心がけましょう。また、なんとなく心配なので漠然と多くの箇所を確認している行為もしばしば見受けられます。品質に影響する因子をしっかりと絞ってムダな計測はしないようにしましょう。

次は、加工前に治具にセットするときに、位置決め用の当て板等を利用するなどで寸法を保証できないか、考えてください。また、間違ったセットができない用に治具にポカヨケ(フールプルーフ)を作るのも良い手です。 なお、検査員が検査をする必要がある場合は、その度に作業が中断されて非効率になります。作業者の自主検査で済ませられるものは済ますようにするとともに、検査員の検査のタイミングもまとめられるものは、まとめて行いましょう。

段取り改善を実施

運搬、検査・確認の改善が進んだら段取り改善です。昔から段取り八分の言葉があるとおり、非常に重要なステップです。ここで詳細を書くと記事が間延びしてしましますので、別記事で詳しく述べたいと思います。

加工の改善

最後に残ったのは加工そのものの改善です。加工時間の多くは「働き」で占めていることが多いので、改善の余地が少ないことも多いです。でも、意外に大きなムダが潜んでいることもあります。

2~3歩の移動、後ろに振り替える行為、しゃがんだり立ったりを頻繁に繰り返していませんか?

理想は1か所に立ったままか座ったままにいて、前向き姿勢でひたすら作業に打ち込める環境です。工具類や部品類の配置を工夫して、できるだけ近づけましょう。

二人の作業者の作業を比べてみる

一人だけを見ていると、過剰仕上げに時間がかかったりしても気が付きにくいです。また、ちょっとした非効率手順も見落としがちです。比べてみることで、この辺りが見えてきます。

使用している設備の能力やパワーを最大限に引き出していますか?

機械の加工速度、溶接電流など、漠然とこれまでの実績値を使用していませんか?品質や設備など他に問題がない範囲で最大限に能力やパワーを引き出そうと日々考える習慣をつけることが重要です。