MRP2(≒生産管理システム)へ発展
https://tu-ju.com/2019/05/26/post-247/ 「所要量計算」に挑戦
https://tu-ju.com/2019/07/07/post-547/ MRPシステム~生産管理システムのコア部
「所要量計算」に挑戦
1980年代に入ると部品類の所要量のみを計算していたMRPシステムは、費用や人員、設備、物流までを計算するように発達していきます。MRP「Materials Requirements Planning」からMRP2「Manufacturing Resource Planning2」に進化します。MRP2が使われたのは主にアメリカで、日本は当時あまり使われなかったようです。私は中高生で情報工学に興味を持ちだしたころでした。MRPについては情報処理技術者試験にも出てくるので勉強したのですが、MRP2はあまり聞いたことありませんでした。そしてその後日本でもMRP2が使われるようになるのですが、MRP2の名前で呼ばれることは一般にはあまりありませんでした。
それは現在一般にはMRP2は「生産管理システム」の一形態として販売されているからです。「生産管理システム」のうち、資材所要量計算の機能のみに絞ったのがMRP、費用や人員、設備、物流などの機能を付けたのがMRP2、財務会計等の経営分野までつけたのがERPです。(ERPは別途記載します) このあたりの話は生産管理システムの機能構成をどこまで詰め込んだかを表すのに便利だと思います。しかし、残念なことにシステム関係が本職の人ですら知らない方が多く、話が通じないことが多々あります。
製番管理システム
MRP2の時代になると、受注生産で製番毎に部品発注をおこなっている工場でも、システム導入のメリットが大きくなってきます。MRP2の在庫引き当てや所要量計算の機能を外して生産管理に適用する例もでるようになりました。現在は「製番管理システム」や「製番管理に対応」などのうたい文句で販売されているものです。さらには MRP と製番管理両方を並行して使える「ハイブリット対応」まででていますね。
自職場の生産形態にあったシステムを選ぶ
MRP2時代になって、生産管理システムは実にさまざまな機能をもつようになりました。その機能の多くは生産管理を行うユーザーの声を反映して作られたものが多いと思います。しかし生産形態によっては使いにくいことや使えないこともよくあります。自職場の生産形態にあったシステムを慎重に選ぶことが重要です。生産管理システムを製作するメーカーは、工場の生産管理業務は基本的に詳しくありません。彼らは工場の生産管理を行うユーザーの声をプログラムパッケージにして販売するのが主な仕事なのです。この点は十分に理解する必要があります。できればですが、生産管理の十分な経験があり、電算システムも熟知した人にアドバイスをもらうことが理想です。近くにいるようでしたらアドバイスを求めることをお勧めします。もしお金に余裕があるのなら、コンサルタントを雇うのも手だとおもいます。ただし、意外にハイブリットで対応できる優秀な専門家は少ないです。また特定のシステム制作会社の販売代理店のような活動をしている専門家には注意してください。(特定のシステムがぴったり合うケースは問題ありませんが、そうでない場合も売り込みされるリスクがあります。)
https://tu-ju.com/2019/07/09/erp/ ERP へつづく
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